厚生労働省の中医協総会は11月11日、新薬9成分21品目の薬価収載を了承した。同省は11月18日に収載する予定。
▽エクロックゲル5%(ソフピロニウム臭化物、科研製薬)
薬効分類:125 発汗剤、止汗剤(外用薬)
効能・効果:原発性腋窩多汗症
薬価:5%1g 243.70円
市場予測(ピーク時7年後):投与患者数4.8万人、販売金額38億円
加算:なし
費用対効果評価:該当しない
神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻止する抗コリン剤。アセチルコリンはムスカリン受容体と結合することで汗腺から発汗を誘発すると考えられている。同剤はムスカリン受容体と結合することでアセチルコリンの結合を阻害し、発汗を抑制する。
同剤は1日1回、適量を腋窩に塗布して用いる。塗布の際にアプリケーター(塗布具)を用いることで手が薬液に触れることなく塗布できる。同剤は軽度から使用できる。今回の適応でのゲル製剤は国内初。
▽ジセレカ錠100mg、同錠200mg(フィルゴチニブマレイン酸塩、ギリアド・サイエンシズ)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
薬価:100mg1錠 2550.90円
200mg1錠 4972.80円(1日薬価:4972.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数2.0万人、販売金額258億円
加算:なし
費用対効果評価:該当しない
選択的JAK(ヤヌスキナーゼ)1阻害薬。JAKという細胞内の酵素を抑えることで、関節リウマチで炎症や関節破壊を起こすサイトカインの働きを抑える。同剤は1日1回投与で用いる。ギリアドが製造販売承認を保有し、販売はエーザイが担当し、両社共同で情報提供・収集活動する。関節リウマチに対する5剤目のJAK阻害薬。
など。
コメント:
エクロックゲル、薬価決まりました。
フィルゴチニブは乾癬性関節炎にも治験中で、良好な成績を収めています。