デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

液状変性について

液状変性とは一般的に下記の三徴によって定義される。

①空胞変性…基底細胞の真皮と接する面に大小の空胞が生じる。

 基底細胞が損傷されて、結合組織との接着面が傷むと、その断裂部が、標本作成の脱水過程で起きる組織収縮のために「丸い孔」=空胞を出現させる。

 

②好酸性変性…炎症により胞体が好酸性に変化する。

 civatte body (シバット小体)や衛星細胞壊死と呼ばれる。

 

③組織学的色素失調…メラノサイトが損傷を受けると、本来の表皮から真皮内に滴落し組織球に貪食されることにより生じる。