デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

NO2曝露増加で成人男性のアトピー性皮膚炎リスク上昇

 オーストラリアのTasmanian Longitudinal Health Studyの参加者3153例を対象に、環境大気汚染と湿疹の関連を成人コホートで検討。43歳時と53歳時の居住地住所から、環境大気汚染曝露(幹線道路からの距離、NO2、PM2.5)、湿疹の発生率(43歳以降の発生)および有病率(53歳時)を調査した。さらに、アトピーの有無や性別による交互作用を評価した。

 その結果、男性ではベースラインのNO2曝露2.3ppb増加に湿疹有病率のオッズ上昇(オッズ比1.15、95%CI 0.98-1.36)とアトピー性皮膚炎有病率のオッズ上昇(同1.26、1.00-1.59)との関連が認められたが、女性にはこの関連は認められなかった(それぞれの交互作用P=0.08、P<0.01)。男女ともに、追跡時のPM2.5曝露1.6μg/m3増加に、空中アレルゲン感作のオッズ上昇にとの関連が認められた(オッズ比1.15、95%CI 1.03-1.30)。

 

コメント:

大気汚染とアレルギー疾患との関連は以前より言われていますが論文もでました。

 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov