デルマニアのブログ

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新薬4製品を審議、承認了承 JAK阻害薬リンヴォックの乾癬適応など 薬食審・第二部会

 厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は4月21日、新薬4製品の承認可否を審議し、いずれも承認することを了承した。この中には、JAK阻害薬オルミエント錠(一般名:バリシチニブ)に中等症以上の新型コロナウイルスによる肺炎の適応を追加すること(21日夜に既報。記事はこちら)や、JAK阻害薬リンヴォック錠(ウパダシチニブ水和物)の関節症性乾癬の適応追加が含まれる。リンヴォックは乾癬の適応を持つ初のJAK阻害薬となる。


▽リンヴォック錠7.5mg、同15mg(ウパダシチニブ水和物、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な関節症性乾癬」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(令和10年1月22日まで)。

 JAK阻害薬で、JAKファミリー(JAK1、JAK2、JAK3、Tyk2)のうち、主にJAK1を阻害する。JAK阻害薬として初の乾癬の適応を持つ薬剤となる。「既存治療で効果不十分な関節症性乾癬」の効能・効果に対する新規作用機序の低分子化合物として、初の経口治療薬となる。海外では関節症性乾癬に対して、21年1月に欧州で承認された。

▽オルミエント錠2mg、同錠4mg(バリシチニブ、日本イーライリリー):「SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素吸入を要する患者に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(令和7年7月2日まで)。

 選択的JAK1及びJAK2阻害薬。JAK依存性サイトカインは多くの炎症性及び自己免疫疾患の病因と関連していることが示唆されており、JAK阻害の作用により効果を発揮すると考えられている。現在は既存治療で効果不十分な関節リウマチやアトピー性皮膚炎を適応としている。

 新型コロナによる肺炎の用法・用量は、「通常、成人にはレムデシビルとの併用においてバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、継続投与期間は14日間までとする」となった。経口投与できない患者に対しては、同剤を粉砕・懸濁して、胃瘻や経鼻移管などで使用する。

 海外では21年2月時点で、SARS-CoV-2による感染症に係る効能・効果で承認されていないが、20年11月19日に米国で緊急使用許可を得ている。

 

コメント:

実際リンヴォックがPsAに処方できるようになるのは、5月末~6月のようです。

処方制限も5/1に解除されるので、最初から長期処方が可能ですね。