デルマニアのブログ

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FDA、悪性黒色腫に初の抗LAG-3抗体relatlimabとニボルマブの併用を承認/BMS

 ブリストルマイヤーズスクイブは、2022年3月18日、米国食品医薬品局(FDA)が、切除不能または転移のある悪性黒色腫に対する、ニボルマブと抗LAG抗体relatlimab-rmbwの固定用量の合剤(海外製品名:Opdualag)の単回投与を承認したと発表。

 この承認はOpdualagとニボルマブ単独を比較した第II/III相RELATIVITY-047試験に基づいている。

 RELATIVITY-047 試験における、PFS中央値はニボルマブの4.6ヵ月に対し、Opdualagでは10.1ヵ月であった(ハザード比:0.75、95%信頼区間:0.62〜0.92、p=0.0055)

 Opdualagの安全性プロファイルはニボルマブ単独での報告と同様で、新たな安全性イベントは確認されなかった。Grade3/4の薬物関連有害事象は、ニボルマブ群の9.7%、Opdualagでは18.9%であった。投与中止につながる薬物関連の有害事象は、ニボルマブ群の6.7%に対して、Opdualag群では14.6%であった。

 

<別記事>

 米国食品医薬品局(FDA)は3月18日、成人および12歳以上の小児の転移性または切除不能悪性黒色腫に、抗PD-1抗体ニボルマブと新規抗LAG-3抗体relatlimabの固定用量配合剤(商品名Opdualag、Bristol-Myers Squibb社)を承認した。

 同配合剤の有効性は、治療歴のない転移性または切除不能なIII-IV期の悪性黒色腫患者714例を対象とした無作為化二重盲検比較の第II/III相試験「RELATIVITY-047」で検証されている。試験では、患者を無作為化によりニボルマブ480mg+relatlimab 160mgの配合剤を4週間ごとに点滴静注するグループとニボルマブのみを投与するグループに割り付け、病勢進行または容認できない毒性が認められるまで投与した。

 その結果、主要評価項目に定めた無増悪生存期間(PFS)の中央値は、配合剤群10.1カ月、ニボルマブ単独群4.6カ月で、配合剤群の方が有意に長かった(ハザード比0.75、95%CI 0.62-0.92、P=0.0055)。副次評価項目の総生存期間(OS)中央値は、配合剤群が未到達、ニボルマブ群が34.1カ月で、有意差は認められなかった(ハザード比0.80、95% CI 0.64-1.01)。

 発現頻度の高い(20%以上)有害反応に筋骨格痛、倦怠感発疹、掻痒、下痢があり、主な臨床検査値異常(20%以上)にヘモグロビン減少、リンパ球減少、AST/ALT上昇、ナトリウム減少があった。