デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

基底細胞がんの局所治療薬、臨床試験で有望な結果 奏効率は表在型BCCで100%、浸潤型BCCでも66.7%

皮膚がんの中で最も高頻度に生じる基底細胞がん(BCC)の治療薬として、開発中のゲル製剤であるレメチノスタット(remetinostat)の有望性を示した臨床試験の結果が報告された。将来、レメチノスタットによる治療が、現在の主な治療法である手術の代わりとな…

アトピー性皮膚炎に対し、ウパダシチニブ(リンヴォックⓇ)が適応追加

本日2021年8月25日、アッヴィのリンヴォックがアトピー性皮膚炎に対し適応追加となりました。 ちなみに12歳から使えます。 2021年12月にはファイザーのアブロシチニブがアトピー性皮膚炎に対し適応追加となるため、アトピー性皮膚炎に対するJAK阻害薬は3剤…

異種ワクチン接種、AZ/ファイザーとファイザー/AZの有効性と安全性/Lancet

アデノウイルスベクターワクチン(ChAdOx1 nCoV-19、AstraZeneca製、ChAd)とmRNAワクチン(BNT162b2、Pfizer-BioNTech製、BNT)の異なるワクチンを用いた接種法について、BNT/ChAd接種法はBNT/BNT接種法に対する非劣性基準を満たさなかったが、BNT/ChAdおよ…

Delta株に対する現状ワクチンの予防効果―液性免疫、細胞性免疫からの考察

【Lancet】Neutralising antibody activity against SARS-CoV-2 VOCs B.1.617.2 and B.1.351 by BNT162b2 vaccination 【NEJM】Infection and Vaccine-Induced Neutralizing-Antibody Responses to the SARS-CoV-2 B.1.617 Variants ワクチン接種後のDelta株…

アストラゼネカのコロナ薬、治験で有望な結果

【AFP=時事】英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)は20日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療や予防に用いる抗体医薬の臨床試験(治験)で、有望な結果が得られたと発表した。 この抗体医薬「AZD7442」は2種類の抗体を組み合わせたもので、当…

ワクチン3回で2回より発症86%減 ファイザー製調査

新型コロナウイルスのファイザー製ワクチンをめぐり、イスラエルの保健機構は18日、3回目の接種に効果があったとする暫定的な調査結果を発表した。60歳以上の場合、3回目の接種をした人は2回接種の人に比べ、発症を86%減らす効果があったという。 イスラエル…

アトピー性皮膚炎に対するウパダシチニブ(リンヴォックⓇ) vs デュピルマブ(デュピクセントⓇ)

デュピルマブとの直接比較試験で、皮疹と痒みを有意に改善 米・Oregon Medical Research CenterのAndrew Blauvelt氏らは、全身療法の対象となる中等症・重症の成人アトピー性皮膚炎患者692例を対象に、経口JAK阻害薬ウパダシチニブとヒトモノクローナル抗体…

アトピーにコアグラーゼ陰性ブドウ球菌の移植が有望

中等症ないし重症の成人アトピー性皮膚炎患者11例を対象に、抗菌作用のある自己由来コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CoNS-AM+)の移植による黄色ブドウ球菌抑制および疾患重症度改善効果を無作為化二重盲検臨床試験で検討。各患者の非病変皮膚のスワブ培養のCoN…

COVID-19、心筋梗塞・脳梗塞リスクが大幅に上昇/Lancet

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は急性心筋梗塞および虚血性脳卒中のリスク因子であることが、スウェーデンにおけるCOVID-19の全症例を分析した自己対照ケースシリーズ(SCCS)およびマッチドコホート研究で示唆された。スウェーデン・ウメオ大学のIoa…

ファイザー製ワクチン、デルタ株の予防効果低下、イスラエルで64% 感染者のほとんどは軽症で、入院や重症化の予防効果は90%以上を維持

イスラエル保健省は、米ファイザー/独ビオンテックの新型コロナウイルスワクチンについて、インドで最初に発見された変異株「デルタ株」への感染予防効果が64%に低下したと発表した。従来株では90%以上の効果が報告されてきたが、感染力がとくに高い…

科研製薬 熱傷焼痂除去剤「KMW-1」を承認申請 深達性II度、III度熱傷の壊死組織を除去

科研製薬は6月28日、熱傷焼痂除去剤「KMW-1」(開発コード)を日本で承認申請したと発表した。入院が必要な重症熱傷を指す深達性II度又はIII度熱傷を対象とした外用薬。熱傷部位に塗布して4時間後に除去することで、健常な組織を温存したまま、焼痂と呼ば…

乾癬性関節炎のウステキヌマブとTNF阻害薬、効果同等

欧州8カ国92施設の乾癬性関節炎(PsA)患者868例を対象に、ウステキヌマブと腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬の効果を前向き観察コホート研究で比較した(PsABio試験)。 その結果、6カ月時のPsA臨床的疾患活動性指標(cDAPSA)で判定した低疾患活動性(LDA)達成…

デュピクセント、慢性特発性蕁麻疹対象第3相試験でそう痒と皮疹のスコア有意に低下 仏サノフィ、主要評価項目と全ての主要な副次評価項目を達成

第3相試験で肯定的なデータが得られた5つ目の炎症性疾患に 仏サノフィ社は7月29日、中等症から重症の慢性特発性じんましん(CSU)を対象としたデュピクセント(R)(一般名:デュピルマブ)のピボタル第3相試験の24週の評価で、主要評価項目と全ての主要な副次…

乾癬患者の肥満・糖尿病、生物学的製剤治療への影響は?

乾癬の生物学的製剤による治療に、肥満症や糖尿病既往は、どの程度の影響を与えるのか。米国・Eastern Virginia Medical SchoolのClinton W. Enos氏らによる検討で、肥満は、PASI75およびPASI90の達成率を25~30%減少することなどが示された。乾癬は併存す…