デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

コロナワクチンと帯状疱疹に関連見られず

米国で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種者203万9854例を対象に、COVID-19ワクチン接種による帯状疱疹感染リスクを自己対照リスク期間(self-controlled risk interval:SCRI)デザインのコホート研究で評価。ワクチン接種後30日または最…

日本初・ヒト由来の難治性潰瘍治療材料 エピフィックス の承認発売

1. エピフィックス 販売代理店決定と販売開始のお知らせ 糖尿病性足潰瘍(DFU)、ならびに、慢性静脈不全(VLU)による難治性潰瘍を対象とした注)ヒト由来の羊膜使用組織治癒促進用材料 「エピフィックス」を、2023年2月から、グンゼメディカル株式会社(グンゼ…

北米中心に広がるXBB.1.5、「中和抗体、ほぼ効果発揮せず」

日本での置き換わりは?感染研・鈴木氏は慎重な見解 新型コロナウイルス感染症への対応が始まってから、丸3年が経過した。新型コロナワクチンの接種や経口治療薬の開発が進んだ今も、予断を許さない状況が続いている。日本国内においてはオミクロン株の亜系…

遺伝性血管性浮腫、長期予防薬でQOL改善へ 急性期の重症化予防から長期の発作抑制に転換

遺伝性血管性浮腫(HAE)は頭部(まぶた、眼の周囲、唇など)、手足、腹部などに突発的な浮腫の発作(血管性浮腫)が繰り返し起きる、5万人に1人の頻度で生じるまれな疾患である。発作は1~2日をピークとして1週間ほどで消失するが、喉頭や気管の発作で…

2歳までのアトピー性皮膚炎は幼児期の神経発達障害リスクと関連

この論文に着目した理由 これまで小児および成人において、うつ病、不安、注意欠陥・多動症(ADHD)などの精神疾患とアトピー性皮膚炎(AD)との関連が報告されています。今回紹介する論文は、韓国の国民健康保険サービス(National Health Insurance Servic…

皮膚癌、ポストICIの治療薬も続々

薬物療法の大きな進歩、ICIとBRAF/MEK阻害薬:主要試験を辿る CheckMate 067試験 8) 治療歴のない進行期メラノーマ945例を対象に、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法とニボルマブをそれぞれイピリムマブと比較する第III相ランダム化比較試験(RCT)が行われ…

ペリオスチン阻害剤、アトピー性皮膚炎モデルマウスの炎症と痒みを軽減

富山大ほか、研究成果は、「PLOS ONE」にオンライン掲載 アトピー性皮膚炎の強い痒みに対する原因は未解決、治療薬が望まれる 富山大学は1月10日、アトピー性皮膚炎モデルマウス(FADS マウス)を用いて、ペリオスチンが知覚神経に作用して痒みを引き起こし…

毛髪を生み出すオルガノイド作成に成功――白髪や脱毛症の治療に期待 マウスで生え変わりが1年続くことを確認

生体外でも毛髪を生み出せる毛包オルガノイド(ミニ臓器)の作成に成功したとする論文が、「Science Advances」に10月21日掲載された。「ヘアフォリクロイド」と名付けられたこの毛包オルガノイドをマウスに移植すると、毛包が生着して毛髪が生え変わること…

生後1歳まで保湿剤を毎日塗布してもアトピー性皮膚炎予防に効果なし

はじめに 生後間もなく開始した保湿剤による皮膚バリア強化の効果は? 今回紹介するのは、アトピー性皮膚炎(AD)および湿疹に対する保湿剤の予防効果を検討した論文です。生後1年間にわたって保湿剤を毎日使用することが、5歳までのADとその他のアレルギー…

アトピーのルキソリチニブクリーム頓用が有益

アトピー性皮膚炎に対するルキソリチニブ(RUX)クリームの安全性と有効性を示した二重盲検第III相試験2件(NCT03745638およびNCT03745651)のデータを用いて、RUXクリーム頓用の長期安全性と効果を評価。参加者をRUXクリーム0.75%、1.5%、基剤に割り付け…