デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アトピーに伴う瘙痒に期待の新経口薬 difelikefalinの第Ⅱ相RCT

米・Icahn School of Medicine at Mount SinaiのEmma Guttman-Yassky氏らは、アトピー性皮膚炎(AD)に伴う瘙痒(AD-related pruritus)に対する経口選択的κ-オピオイド受容体作動薬difelikefalin(DFK)の有効性を検討した第Ⅱ相プラセボ対照ランダム化試験…

JAK、バイオでがん・CVDリスク上昇せず 韓国・関節リウマチ患者約20万例のデータを分析

欧州リウマチ学会(EULAR)が発表した最新のレコメンデーションでは、関節リウマチ(RA)治療において、メトトレキサート(MTX)および従来型合成抗リウマチ薬(csDMARD)を用いても疾患活動性の低下や寛解が達成できない場合に、JAK阻害薬や生物学的製剤(b…

トリプルホルモン受容体作動薬retatrutideは肥満症治療に有望

6月26日~7月2日に最もツイート数が多かったのは、NEJM誌の論文「Triple-Hormone-Receptor Agonist Retatrutide for Obesity - A Phase 2 Trial」(トリプルホルモン受容体作動薬retatrutideの肥満症に対する第2相臨床試験試験)で1282件だった。 retatrutid…

アトピー患者ではメラノーマの発症リスクが低下 非アトピー患者と比較してメラノーマの症例数が少なく、推定される皮膚がんリスク分類が低い

アトピーはメラノーマ発症リスクの低下と関連しているとの研究結果が、「Melanoma Research」6月号に掲載された。 東フィンランド大学(フィンランド)のJenni Komulainen氏らは、あらゆる種類の皮膚がんリスクがある成人の対象者(男性250人、女性246人、う…

GIP/GLP-1/グルカゴン受容体作動薬retatrutideの有効性・安全性/Lancet

2型糖尿病患者の治療において、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)、グルカゴンの3つの受容体の作動活性を有する新規単一ペプチドretatrutideは、プラセボと比較して、血糖コントロールについて有意か…

進行末端黒色腫に免疫療法薬を含む1次治療が有望か

中国で、治療歴のない切除不能なIII期またはIV期の末端黒色腫の患者50例(男性64%、年齢中央値57歳)を対象に、抗プログラム細胞死1抗体camrelizumabとVEGFR-2阻害薬apatinibおよびテモゾロミドの併用療法の活性および安全性を単群単施設第II相非無作為化試…

円形脱毛症に対するJAK、経口薬が効果高い 中国・システマチックレビューとメタ解析

中国・Lanzhou UniversityのMing Liu氏らは、円形脱毛症(AA)に対するJAK阻害薬の有効性と安全性を検討したランダム化比較試験(RCT)のシステマチックレビューおよびメタ解析を実施。「JAK阻害薬はプラセボと比べ毛髪再生効果があることが示唆された。効果…

「薬剤リンパ球刺激試験」陽性の関連因子 横浜市立大皮膚科・薬疹患者の検討

横浜市立大学皮膚科の川村飛翔氏らは、同科で原因薬剤を特定した薬疹患者を対象に薬剤リンパ球刺激試験(DLST)の陽性と関連する因子を後ろ向きに探索。重症度の高い臨床型や肝機能・腎機能障害がある薬疹患者では、DLST陽性率が高まる傾向があると、第122回…

新規経口GLP-1作動薬、糖尿病と肥満の治験進む Eli Lilly社が開発するorforglipron、P2試験の結果良好

経口投与が可能な新規グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)受容体作動薬orforglipronに関して、2型糖尿病および肥満症を対象とした第2相試験の結果が、第83回米国糖尿病学会学術集会(会期:6月23~26日、開催地:サンディエゴの会場とオンラインのハイブリッド開…

成人のアトピー性皮膚炎は静脈血栓塞栓症のリスクか

アトピー性皮膚炎(AD)の成人患者は、静脈血栓塞栓症(VTE)の発症リスクが高いことが、台湾・台北栄民総医院のTai-Li Chen氏らが実施した住民ベースの全国コホート研究で示唆された。AD成人と非AD成人のVTE発症の絶対差はわずかであったが、著者は、「VTE…

大量飲酒は後年の筋肉量減少のリスクを高める

中年期や老年初期における大量の飲酒は、骨格筋量が減少するサルコペニアやフレイル(虚弱)のリスク増加をもたらす可能性のあることが、新たな研究で示唆された。英イースト・アングリア大学(UEA)ノリッジ医学部教授のAilsa Welch氏らによる研究で、「Cal…

瘢痕性脱毛症に抗マラリア薬が有効 ヒドロキシクロロキン服用95例の後ろ向き解析

ポーランド・SPSKMのMartyna A. Zbiciak-Nylec氏らは、瘢痕性脱毛症に分類される毛孔性扁平苔癬(lichen planopilaris;LPP)および前頭部線維化性脱毛症(frontal fibrosing alopecia;FFA)の女性患者95例の後ろ向き解析を行い、抗マラリア薬ヒドロキシク…