デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

生物学的製剤

グセルクマブ、関節破壊抑制の効果を示す

New data show TREMFYA® (guselkumab) is the only IL-23 inhibitor proven to significantly inhibit progression of joint structural damage in active psoriatic arthritis www.jnj.com

Interleukin-23 versus Interleukin-17 Inhibitors in Preventing Incidental Psoriatic Arthritis in Patients with Psoriasis: A Real-World Comparison From the TriNetX US Collaborative Network

Abstract Background: Psoriatic arthritis (PsA) is a common comorbidity in patients with psoriasis (PsO) that leads to significant disease burden. Biologic therapies targeting the interleukin (IL)-23/IL-17 axis have been widely used for PsO…

重症薬疹にIL-5阻害薬が著効 薬剤性過敏症症候群の症例集積研究

薬剤性過敏症症候群(DRESS)は重篤なT細胞介在性の過敏反応で、好酸球増多、臓器障害、リンパ節腫脹などの全身症状を呈する。標準治療はステロイドの全身投与で、禁忌例や効果不十分例には免疫調節薬が用いられるが、いずれも長期使用に伴う毒性への懸念か…

15製品の適応追加など承認 デュピクセントにCOPD、オンボーにCD、トレムフィアにUCが追加

厚生労働省は3月27日、15製品の適応追加などを承認した。この中には、サノフィの抗IL-4/13受容体抗体・デュピクセントの慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、日本イーライリリーの抗IL-23p19抗体・オンボーのクローン病、ヤンセンファーマの抗IL-23p19抗体・トレム…

皮膚筋炎、抗IFNβ抗体dazukibartが有望/Lancet

中等症~重症の皮膚筋炎成人患者において、インターフェロン(IFN)βを標的とする強力かつ選択的なヒト化IgG1モノクローナル抗体dazukibartは、疾患活動性を顕著に低下させ、忍容性は概して良好であることが示された。米国・スタンフォード大学のDavid Fiore…

乾癬患者に対する抗IL-23モノクローナル抗体 QX004Nの安全性と有効性:無作為臨床試験

背景 乾癬は慢性の免疫介在性皮膚疾患であり、生物学的治療に対するアンメットニーズがある。中国の健常人と中等度から重度の尋常性乾癬患者を対象に、QX004Nの安全性、薬物動態、有効性を評価する。中国臨床試験登録CTR20212313およびCTR20223457。 方法 こ…

中等症/重症の尋常性乾癬にvunakizumabが有効

中等症ないし重症尋常性乾癬患者690例を対象に、新規抗IL-17A抗体であるvunakizumabの有効性および安全性を第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験で検討。プラセボ群の患者では、12週時点でvunakizumab 240mgの投与に変更した。主要評価項目は、12週時点…

デュピルマブ:高齢者における水疱性類天疱瘡の効果的で迅速かつ安全な管理

*研究の問い(臨床的な問題):高齢者に多い多疾患を伴う苔癬様顆粒疹(Bullous pemphigoid)の治療に、従来の治療法が適応できない。 *その問題を解決するための方法:Dupilumabの効果と安全性を評価する。 *結果(数字):Dupilumabを使用した患者103人の…

尋常性乾癬へのグセルクマブ、投与間隔を16週ごとに延長可能か

インターロイキン(IL)-23のp19サブユニットに結合し、IL-23の活性を阻害するグセルクマブを用いた尋常性乾癬の維持療法について、16週ごと投与は8週ごと投与に対して非劣性であることが、ドイツ・フライブルク大学のKilian Eyerich氏らによる海外第IIIb相…

アトピー性皮膚炎の治療薬で精神状態も改善 デュピルマブによる検討

研究の背景:デュピルマブはアトピー症状だけでなくQOLも改善 一般成人におけるアトピー性皮膚炎の有病率は7%とされる。その原因として遺伝的負荷、T細胞の異常、環境要因、食事などとの関連が指摘されているが、詳細はいまだ不明である。アトピー性皮膚炎…

新規IL-13阻害薬が中~重度アトピーで好成績 cendakimabの日本含む国際第Ⅱ相試験

インターロイキン(IL)-13は2型炎症の主要メディエーターであり、アトピー性皮膚炎(AD)の発症に関与している。米・Oregon Medical Research CenterのAndrew Blauvelt氏らは中等度~重度の成人AD患者を対象に、開発中の選択的IL-13阻害薬cendakimabの有効…

生物学的製剤使用でコロナmRNAワクチンの効果減弱

重症の喘息またはアトピー性皮膚炎で生物学的製剤(ベンラリズマブ、デュピルマブ、またはメポリズマブ)を使用している患者を対象に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のmRNAワクチン接種後の抗体と細胞性免疫を前向き観察研究で評価。生物学的製剤を使用…

デュピルマブ、小児の円形脱毛症に有望 アトピー性皮膚炎合併例が対象のスコーピングレビュー

アトピー性皮膚炎は円形脱毛症の合併率が高く、両疾患とも小児患者の心身に大きな負担をもたらす。カナダ・McMaster UniversityのDea Metko氏は、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症を合併する小児患者へのヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体デュピル…

デュピルマブ、小児の円形脱毛症に有望 アトピー性皮膚炎合併例が対象のスコーピングレビュー

アトピー性皮膚炎は円形脱毛症の合併率が高く、両疾患とも小児患者の心身に大きな負担をもたらす。カナダ・McMaster UniversityのDea Metko氏は、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症を合併する小児患者へのヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体デュピル…

デュピルマブを処方された小児アトピー性皮膚炎患者において、従来の免疫調節療法と比較してアトピーマーチのリスクが減少した:集団ベースのコホート研究

背景 デュピルマブはアトピー性皮膚炎(AD)を効果的に治療するが、アトピーマーチの阻止におけるその役割は不明である。小児AD患者のアトピーマーチに対するデュピルマブの効果を、従来の免疫調節薬と比較して検討する。 方法 この後向きコホート研究は、Tr…

ミチーガ30mgを発売 6歳以上13歳未満のアトピー性皮膚炎、13歳以上の結節性痒疹の治療薬 マルホ

マルホは6月11日、抗IL-31受容体A抗体・ミチーガ皮下注用30mgバイアル(一般名:ネモリズマブ(遺伝子組換え))を発売した。30mg製剤の効能・効果は、▽6歳以上13歳未満の小児のアトピー性皮膚炎の痒み、▽成人及び13歳以上の小児の結節性痒疹――となる。な…

日本人結節性痒疹、ステロイド外用薬使用下のネモリズマブの有用性は?

日本人の結節性痒疹患者におけるネモリズマブの長期投与の最適用量、有効性、安全性を評価した国内第II/III相無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果が報告された。本試験では、試験開始前のステロイド外用薬の継続下においてネモリズマブ30mg、60mgの…

酒さにおける持続性紅斑と潮紅の治療に対するエレヌマブ:非ランダム化比較試験

背景 酒さにおける紅斑と潮紅の治療は困難である。カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は酒さの病態と関連しており、CGRP経路の阻害がこの疾患のある特徴を改善する可能性がある。酒さに伴う紅斑と潮紅の治療に対する抗CGRP受容体モノクローナル抗体であ…

アトピー性皮膚炎「デュピルマブ」の治療効果、経過の層別化で予測可能に 理研ほか、研究成果は、「Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology」にオンライン掲載

抗インターロイキン(IL)-4/13受容体抗体デュピルマブは、アトピー性皮膚炎の根本治療薬として期待される一方、投与後に顔面の紅斑が残存する難治症例も報告されている。理化学研究所情報統合本部先端データサイエンスプロジェクトの芦崎晃一氏らは、人工…

アトピー治療中の紅斑に関連する因子を特定 AIモデルでデュピルマブ治療効果を高精度に予測!

抗インターロイキン(IL)-4/13受容体抗体デュピルマブは、アトピー性皮膚炎の根本治療薬として期待される一方、投与後に顔面の紅斑が残存する難治症例も報告されている。理化学研究所情報統合本部先端データサイエンスプロジェクトの芦崎晃一氏らは、人工…

食物アレルギーに画期的な治療薬が登場か FDA approves omalizumab: Groundbreaking treatment for food allergies, including peanuts

米国食品医薬品局(FDA)は2003年、注射用オマリズマブ(ゾレア)を中等度から重度の持続性アレルギー性喘息の治療薬として承認した。2024年2月16日、オマリズマブは、免疫グロブリンEを介する食物アレルギーを経験する1歳以上の患者において、アナフィラキ…

ネモリズマブ、結節性痒疹のそう痒・皮膚病変を改善/NEJM

ネモリズマブ単剤療法はプラセボとの比較において、結節性痒疹のそう痒と皮膚病変を有意に改善したことが、海外第III相二重盲検無作為化比較試験「OLYMPIA 2試験」で示された。結節性痒疹は、慢性の神経免疫疾患であり、重度のそう痒を伴い疾病負荷が大きい…

デュピルマブが類天疱瘡に良好な結果示す

中国・Peking University First HospitalのLiuqi Zhao氏らは、水疱性類天疱瘡(BP)患者に対するヒト型抗ヒトインターロイキン(IL)-4/13受容体モノクローナル抗体デュピルマブの有効性と安全性を検討する後ろ向き研究を実施。デュピルマブ治療により臨床…

デュピルマブ、類天疱瘡の症状改善か

背景 デュピルマブは水疱性類天疱瘡(BP)に対する理論的には新しい治療法である。しかし、その有効性と安全性は大規模試験で確認されていない。水疱性類天疱瘡患者におけるデュピルマブの有効性と安全性を評価し、短期および長期の転帰に影響を及ぼす可能性…

ネモリズマブ、6~12歳のアトピー性皮膚炎にも有用

ネモリズマブは、アトピー性皮膚炎(AD)に伴うそう痒を有し、外用薬や経口抗ヒスタミン薬で効果不十分な6~12歳の小児患者にとって、新たな治療選択肢となる可能性が示された。いがらし皮膚科東五反田院長(前NTT東日本関東病院 皮膚科部長)の五十嵐 敦之…

JAK、バイオでがん・CVDリスク上昇せず 韓国・関節リウマチ患者約20万例のデータを分析

欧州リウマチ学会(EULAR)が発表した最新のレコメンデーションでは、関節リウマチ(RA)治療において、メトトレキサート(MTX)および従来型合成抗リウマチ薬(csDMARD)を用いても疾患活動性の低下や寛解が達成できない場合に、JAK阻害薬や生物学的製剤(b…

重症/治療困難なアトピー性皮膚炎、経口アブロシチニブvs.デュピルマブ

重症および/または治療困難なアトピー性皮膚炎(AD)患者において、アブロシチニブはプラセボやデュピルマブよりも、迅速かつ大幅な皮疹消失とQOL改善をもたらした。米国・オレゴン健康科学大学のEric L. Simpson氏らが、第III相無作為化試験「JADE COMPARE…

アトピーの掻痒を抑える抗体医薬、自己注射が可能に

2023年6月1日より、抗IL-31受容体抗体ネモリズマブ(商品名ミチーガ)が在宅自己注射指導管理料の対象薬剤となり、保険診療下での在宅自己注射が可能になった。同薬はアトピー性皮膚炎に伴う掻痒に対する初の抗体医薬で、2022年8月に発売された(関連記事:…

中等-重度思春期アトピー、トラロキヌマブが有効性示す

12-17歳の中等度ないし重度のアトピー性皮膚炎患者289例を対象に、トラロキヌマブの有効性と安全性を第III相無作為化二重盲検試験で検討(ECZTRA 6試験)。16週時の医師による全般的評価スコア0または1(IGA0/1)、および湿疹面積・重症度指数75%改善(EASI…

デュピクセントで「特発性の慢性蕁麻疹」の効能追加を一変申請 サノフィ

サノフィは3月31日、ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体・デュピクセントについて、特発性の慢性蕁麻疹(CSU)の効能追加を一変申請したと発表した。CSUの治療には抗ヒスタミン薬が用いられるが、症状のコントロールが得られない患者は多く、他の…