デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

コセンティクス 小児乾癬への承認取得

9月27日(月)に、コセンティクス(一般名:セクキヌマブ)が新たに「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬」において6歳以上の小児に対する用法及び用量に関して、追加承認を取得致しました。 「体重50kg未満の患者には1回75㎎を、…

乾癬治療薬スキリージ 150mg製剤とペン型製剤の承認取得 アッヴィ

アッヴィ合同会社は9月22日、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤・スキリージ(一般名:リサンキズマブ(遺伝子組換え))ついて、150mg/mLプレフィルドシリンジとペン型製剤の承認を取得した。これまでは75mgのシリンジ製剤のみで、治療時に、2…

神経線維腫症I型の良性腫瘍、血液検査でがん化が分かる Cancer Currents――米国立がん研究所(NCI)ブログ

神経線維腫症I型(NF1)と呼ばれる遺伝性疾患では、神経に沿って成長する非がん性(良性)の腫瘍が高頻度に発現する。この腫瘍は進行性のがんに変化することがあるが、これまでがん化したかどうかを判断する方法がなかった。 米国国立衛生研究所(NIH)の研…

ステロイド外用薬の長期使用で骨粗鬆症・骨折リスク上昇

デンマークの全国レジストリを用いて、高力価ステロイド外用薬(TCS)の累積投与量と骨粗鬆症および骨粗鬆症性骨折(MOF)リスクとの関連を後ろ向きコホート研究で検討。2003-17年に高力価TCS(モメタゾン累積投与量200g以上相当)の投与を受けた成人72万325…

乳児のアトピー発症予防に早期保湿剤は無効

スウェーデンの一般新生児集団(2397例)を対象に、生後2週からの皮膚保湿剤(入浴剤やクリーム)使用および生後12-16週からの早期補完食(落花生、牛乳、小麦、卵含む)開始によるアトピー性皮膚炎の発症抑制効果を集団2×2要因無作為化試験で検討した(ORAA…

アトピーに経口JAK阻害薬abrocitinib併用が有効

中等症ないし重症のアトピー性皮膚炎(AD)思春期児285例(年齢中央値15歳、男児50.9%)を対象に、局所療法と併用した経口ヤヌスキナーゼ(JAK)1阻害薬abrocitinibの有効性と安全性を第III相無作為化プラセボ対照試験で検討(JADE TEEN試験)。患者を1日1…

軽~中等症の新型コロナ治療薬sotrovimabを国内申請/GSK

グラクソ・スミスクラインは9月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として、sotrovimabについて同日付で国内における製造販売の承認申請を行ったと発表した。酸素療法を必要としない軽症・中等症かつ重症化リスクが高いCOVID-19患者を対象とし…

抗IgE抗体が慢性特発性蕁麻疹に最も有効 抗ヒスタミン薬の効果不十分な症例でのネットワークメタ解析

慢性特発性蕁麻疹(CSU)に対する薬剤介入の効果を検討したランダム化比較試験(RCT)のメタ解析の結果、最も顕著な症状改善を示したのは抗IgE抗体製剤のligelizumabだった。また、オマリズマブでも中程度の改善が得られ、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(以下、H…

農薬スピノサド0.9%局所投与、疥癬治療に有効

要介護者のいる家庭や高齢者施設での感染問題で知られる疥癬は、ヒゼンダニが皮膚に寄生することで生じる伝染性皮膚疾患である。承認されたOTC薬はなく、承認された処方薬にも潜在的な耐性などの欠点があるが、土壌放線菌由来のマクロライド系殺虫剤スピノサ…