日本皮膚科学会はこのほど、成人および13歳以上の小児のアトピー性皮膚炎に伴うそう痒治療用の「ネモリズマブ」(販売名:ミチーガ皮下注用60mgシリンジ)について、厚生労働省から情報提供があったとして、同薬の最適使用推進ガイドライン(GL)および通知文書を学会ホームページに掲載した。GLでは同薬の作用機序、臨床試験成績、実施施設の要件、対象患者などについて6項目に分けて解説している。
同薬は、ヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体。GLによると、国内第3相試験(M525101-01)において、プラセボ群に対する同剤群の優越性が検証された。安全性については、全投与期間での同剤投与例における有害事象の発現割合は96.2%、重篤な有害事象は8.6%であったことが報告されている。
また、通知によると、同剤を使用する際には、投与前の治療状況について、「抗ヒスタミン薬または抗アレルギー薬による内服治療を行った治療期間(2週間未満または行っていない場合はその理由)」などを診療報酬明細の摘要欄に記載するよう求められている。
さらに、医師の要件として、「成人アトピー性皮膚炎患者または小児アトピー性皮膚炎患者に投与する場合は、医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に、5年以上の皮膚科診療の臨床研修を行っていること」などを挙げている。
https://www.pmda.go.jp/files/000246487.pdf
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