デルマニアのブログ

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キノロン系外用抗菌薬ゼビアックス 新剤形の油性クリームの承認取得 マルホ

 マルホは1月14日、キノロン系外用抗菌薬ゼビアックス(一般名:オゼノキサシン)の新剤形となるゼビアックス油性クリーム2%の承認を13日付で取得したと発表した。既承認のローション剤に比べて今回のクリーム剤は水分が少なく、被覆性に優れる。このためクリーム剤は、びらんを生じる伝染性膿痂疹とびひ)の治療において刺激感の低減が期待されるほか、化膿性炎症を伴うざ瘡でも病変に応じた薬剤選択の幅が広がるとしている。

 同社は薬価収載時期を公表していないが、通常であれば、クリーム剤は6月の薬価追補収載が見込まれる。

 クリーム剤は1g中にオゼノキサシンを20mg含有する油性クリーム。適応菌種及び適応症は既承認のローション剤と同じで、適応菌種はオゼノキサシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌――、適応症は表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)――となる。

 ゼビアックスは富士フイルム富山化学が創製したキノロン系合成化合物であるオゼノキサシンを有効成分とする外用抗菌薬。オゼノキサシンは伝染性膿痂疹を含む表在性皮膚感染症の原因菌となる黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌、ざ瘡の原因菌となるアクネ菌に対して高い抗菌活性を示す。