2歳以上の小児および成人のアトピー性皮膚炎（AD）患者813例を対象に、外用のアリル炭化水素受容体作動薬であるtapinarofクリーム1％、1日1回製剤の有効性および安全性を第III相ピボタル試験2件で検討（ADORING試験）。基剤群と比較した。有効性の主要評価項目は、8週時点の検証済みInvestigator Global Assessment for Atopic DermatitisTM（vIGA‐ADTM）スコア0または1、および2グレード以上の改善とした。
その結果、両試験で主要評価項目に統計学的有意差が認められた（tapinarof群 vs. 基剤群：45.4％ vs. 13.9％および46.4％ vs. 18.0％、いずれもP＜0.0001）。8週時点での湿疹面積・重症度指数の75％以上改善（EASI75）達成率も、tapinarof群の方が有意に優れていた（55.8％ vs. 22.9％および59.1％ vs. 21.2％、いずれもP＜0.0001）。患者報告によるそう痒も、tapinarof群の方が有意で迅速な改善が認められた。発現率5％以上の主な有害事象は毛包炎、頭痛、上咽頭炎で、大部分は軽度または中等度だった。有害事象による中止率はtapinarof群の方が低かった。
