デルマニアのブログ

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成人肥満者へのretatrutide、48週間投与で大幅な体重減少

 トリプルホルモン受容体作動薬retatrutide(LY3437943)を成人肥満者(338例、男性51.8%、BMIが30以上または27-30未満で体重関連疾患あり)に用いた際の副作用、安全性、有効性に関する用量反応性を第2相二重盲検無作為化プラセボ対照試験で検討した。retatrutide皮下投与[1mg、4mg(初回用量2mg)、4mg(同4mg)、8mg(同2mg)、8mg(同4mg)、12mg(同2mg)]、プラセボのいずれかに参加者を2:1:1:1:1:2:2の割合で無作為に割り付け、週1回48週間投与した。

 その結果、24週時の体重変化率の最小二乗平均値は、retatrutide投与1mg群は-7.2%、4mg群は-12.9%、8mg群は-17.3%、12mg群は-17.5%だったが、プラセボ群は-1.6%だった。48週時では、1mg群が-8.7%、4mg群が-17.1%、8mg群が-22.8%、12mg群が-24.2%に対し、プラセボ群は-2.1%だった。retatrutideの主な有害事象は用量相関的な消化器系で、ほとんどが軽度ないし中等度だった。心拍数が用量依存的に上昇し24週でピークに達したが、その後は低下した。

 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov