デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

生物学的製剤

アトピー性皮膚炎に用いるtralokinumab、P3の結果良好

中等症ないし重症アトピー性皮膚炎の成人患者を対象に、インターロイキン-13を標的とするヒト化モノクローナル抗体tralokinumabの有効性と安全性を52週無作為化二重盲検多施設共同プラセボ比較第III相試験2件で評価した(ECZTRA 1試験、ECZTRA 2試験)。 主…

TNF阻害薬・MTX服用者、COVID-19入院・死亡リスク増大せず

COVID-19の治療法確立には、なお模索が続いている。米国・ウェストバージニア大学のAhmed Yousaf氏らは、エビデンスデータが不足している生物学的製剤および免疫抑制剤のCOVID-19関連アウトカムへの影響を、多施設共同リサーチネットワーク試験にて調べた。5…

ウステキヌマブで高リスク者の心血管リスク上昇

フランスの国民健康保険データベース(登録者6600万人)を用いてIL-12/23p40モノクローナル抗体ウステキヌマブによる治療開始と重度心血管イベント(SCE)との関連をcase-time-control研究で検討。SCE発症前6カ月をリスク期間、リスク期間前6カ月を参照期間…

「X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」(nr-axSpA)に対する適応追加のお知らせ

「X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」(nr-axSpA)に対して、 2020年8月21日にコセンティクス2020年9月25日にトルツ が適応追加となっています。 根拠論文へのリンクを貼っておきます。 ・コセンティクスのPREVENT試験(n=555) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov・…

尋常性乾癬へのbimekizumab、60週まで高い奏効率を維持

中等症ないし重症尋常性乾癬患者を対象に、IL-17AおよびIL-17Fの活性を中和するモノクローナル抗体bimekizumabの長期有効性と安全性を検討。12週間の無作為化二重盲検プラセボ対照第IIb相試験(BE ABLE 1試験)で乾癬面積重症度指数90%以上改善(PASI 90)…

チルドラキズマブ(イルミア®)の薬価収載について

乾癬に対する10剤目のバイオ、チルドラキズマブ(イルミア®)が8月26日に薬価収載され、臨床使用が可能となりました。12週間隔で、お値段は487,413円です。同じIL-23阻害薬で12週間隔のスキリージは1回あたり487,614円なのでほぼ同じですね。

チルドラキズマブ(イルミア®)承認について

厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は2020年5月28日、新規6薬剤を承認しました。 皮膚科ではチルドラキズマブと、アダリムマブのバイオシミラーが関係しています。 ▽イルミア皮下注100mgシリンジ(チルドラキズマブ(遺伝子組換え)、サンファーマ):「…

長期の生物学的製剤の使用で悪性黒色腫(メラノーマ)のリスクを増加させる可能性

長期の生物学的製剤は悪性腫瘍のリスクとなる可能性があるとして以下の検討がなされた。 Embase、MEDLINE、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)をデータソースとして、1995年1月1日~2019年2月7日に公開された論文を検索した。 対象…