デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

女性の尋常性ざ瘡、経口スピロノラクトンで転帰改善

 女性の尋常性ざ瘡患者342例(平均年齢29.2歳、軽度46%、中等度40%、重度13%)を対象に、経口スピロノラクトンの有効性を第III相無作為化比較試験で検討(SAFA試験)。主要評価項目は、12週時のAcne-Specific Quality of Life(Acne-QoL)症状サブスケールスコア(範囲0-30、高値ほどQOL改善を示す)とした。

 その結果、ベースラインの平均Acne-QoL症状スコアはスピロノラクトン群13.2、プラセボ群12.9、12週時では19.2、17.8(調整後差1.27、95%CI 0.07-2.46)、24週時では21.2、17.4(同3.45、2.16-4.75)だった。患者評価による改善報告率はスピロノラクトン群の方が高く、12週時では有意差は見られなかったが(72% vs. 68%、調整後オッズ比1.16、95%CI 0.70-1.91)、24週時では有意差が見られた(82% vs. 63%、同2.72、1.50-4.93)。12週時の治験責任医師による全般的評価に基づく治療成功率はスピロノラクトン群19%、プラセボ群6%(同5.18、2.18-12.28)だった。有害反応発生率はスピロノラクトン群でわずかに高く、特に頭痛発生率が高かった(20% vs. 12%、P=0.02)。重篤な有害反応は見られなかった。

 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov