デルマニアのブログ

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とある皮膚科医のブログです。

アトピー性皮膚炎におけるJAK阻害剤による血栓リスクの増加:実世界における比較研究

- 研究の問い:中等度から重度のアトピー性皮膚炎(AD)患者において、JAK阻害剤使用が心血管安全性、特に血栓塞栓症リスクに与える影響を評価すること。 - 方法:TriNetXグローバルデータベースを用い、JAK阻害剤とデュピルマブ(n=1006)、メトトレキサート(n=958)、シクロスポリン(n=948)を服用する患者を対象に、傾向スコアマッチング分析を実施し、3年間の心筋梗塞(MI)、脳卒中肺塞栓症(PE)、深部静脈血栓症(DVT)の発生率を比較。 - 結果:JAK阻害剤はデュピルマブと比較してPE(HR 2.75; 95% CI 1.19-6.38; p=0.014)およびDVT(HR 2.54; 95% CI 1.14-5.64; p=0.017)のリスクが有意に高く、PEとDVTそれぞれ1000人あたり8件と9件のリスク増加を確認。メトトレキサートと比較してもDVTのリスクが増加(HR 2.41; 95% CI 1.14-5.08; p=0.017)し、1000人あたり7件のリスク増加を観察。MIおよび脳卒中リスクの有意な増加は確認されず。 - 結果の意味:JAK阻害剤使用は、AD患者においてPEおよびDVTリスクのわずかな増加と関連があり、処方時には慎重な患者選択と血栓リスク評価が必要であることを示唆。

 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov