2022-01-01から1年間の記事一覧
皮膚がんの患者に対し、外科的にがんを切除する前に免疫療法薬を投与する治療アプローチの有効性を示した2件の臨床試験の結果が、欧州臨床腫瘍学会の年次集会(ESMO 2022、9月9~13日、フランス・パリ)で発表された。試験に参加した一部の患者では、免疫療…
2022年4月27日から6月24日までに16カ国43施設で診断されたサル痘ウイルス感染症患者528例(年齢中央値38歳)について、臨床症状や転帰が報告された。 感染者の98%がゲイ・バイセクシュアル男性、75%が白人、41%がヒト免疫不全ウイルス感染症だった。感染…
切除可能な皮膚扁平上皮がん患者の術前補助療法において、抗プログラム細胞死1(PD-1)モノクローナル抗体cemiplimabは、約半数の患者で病理学的完全奏効を達成し、安全性の新たなシグナルは特定されなかったことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセ…
第49回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会(部会長:脇田 隆字・国立感染症研究所長)は10月4日、9価のHPVワクチンを2023年度の早期から定期接種化することを了承した。最終的に予防接種・ワクチン分科会に諮り、決定する。現在定…
米国食品医薬品局(FDA)は9月29日、成人の結節性痒疹(PN)の治療薬として、デュピルマブ(商品名デュピクセント)を承認した。デュピクセントはこの疾患に対する初のFDA承認薬となる。本剤は、アトピー性皮膚炎、喘息など多数の適応症でFDAの承認を受けて…
尋常性乾癬が体表面積の2-20%を占める2歳以上の慢性尋常性乾癬患者881例(平均年齢47.5歳、女性36.3%)を対象に、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬roflumilastクリーム0.3%の有効性を第III相無作為化二重盲検対照多施設共同試験2件で検討(DERMIS-1、…
朝食は多く食べ、その分、夕食は控えめにするという食事スタイルが減量につながると考えている人を失望させるデータが報告された。英アバディーン大学ローウェット研究所のAlexandra Johnstone氏らの研究によるもので、詳細は「Cell Metabolism」に9月9日掲…
多くの患者さん、特に糖尿病前症や糖尿病の患者さんにとって、体重を減らすためには食事療法や運動療法だけでは不十分です。この目標を達成するためには、代謝の基盤となるホルモンを改善する必要があります。 幸いなことに、新しい薬によって体重を減らすこ…
人工甘味料の摂取量の増加に伴って心血管疾患のリスクが上昇し、なかでもアスパルテームは脳血管疾患、アセスルファムカリウムとスクラロースは冠動脈性心疾患のリスクと関連することが、フランス・ソルボンヌ パリ北大学のCharlotte Debras氏らの検討で示さ…
アトピー性皮膚炎(AD)患者、とくにJAK阻害薬による治療を受ける患者は、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクが高くなるなのか。これまで明らかになっていなかったこの懸念について、台湾・台北栄民総医院のTai-Li Chen氏らがシステマティック・レビューとメタ解…
妊娠期および産後期の化膿性汗腺炎(HS)の疾患活動性を系統的レビューおよびメタ解析で検討。試験8件(自己報告による妊娠期の疾患経過に関するデータあり672例、産後期のHS再燃に関するデータあり164例)を解析対象とした。主要評価項目は、妊娠中のHS疾患…
デュピルマブ標準療法(2週に1回300mg投与)で症状が安定しているアトピー性皮膚炎患者90例を対象に、投与間隔の延長により投与量を減量する患者中心の投与レジメンが症状重症度に及ぼす影響を観察コホート研究で評価。標準療法継続群(A群)、投与間隔を4週…
現在広く使われている麻酔薬リドカインの脊椎注射による硬膜外ブロックが、炎症性の皮膚疾患である乾癬に有効である可能性を示唆する小規模な予備的研究の結果がこのほど明らかになった。上海交通大学医学院(中国)のHonglin Wang氏らによる研究で、詳細は…
ファイザーは8月25日、円形脱毛症を対象疾患とする経口JAK3/TECファミリーキナーゼ阻害薬・リトレシチニブトシル酸塩カプセル(一般名:リトレシチニブトシル酸塩、開発コード:PF-06651600)について、日本で承認申請したと発表した。今回の申請に用いた国…
米食品医薬品局(FDA)は7月19日、非分節型の尋常性白斑における色素再沈着のための局所治療薬としてOpzelura(一般名ルキソリチニブ)クリームを承認した。 非分節型の尋常性白斑は、皮膚の色素細胞が減少して色素が白く抜ける皮膚疾患である。このような色…
中等症~重症のアトピー性皮膚炎(AD)に対するtralokinumab(トラロキヌマブ、本邦承認申請中)の長期治療について、最長2年治療の忍容性は良好であり、ADの徴候と症状のコントロール維持が確認された。tralokinumabは、AD関連の皮膚の炎症やかゆみに関与す…
米国食品医薬品局(FDA)は8月3日、6歳以上の小児の乾癬性関節炎(PsA)に対し、ヒト型抗ヒトIL-12/23モノクローナル抗体製剤ウステキヌマブ(商品名ステラーラ、Janssen Biotech社)を承認した。2013年の成人PsAに対する承認から適応拡大された。 6-17歳のP…
マルホは8月8日、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に伴うそう痒の治療薬・ミチーガ皮下注用60mgシリンジ(一般名:ネモリズマブ(遺伝子組換え))を発売した。成人及び13歳以上の小児に対して、ネモリズマブとして1回60mgを4週間間隔で皮下投与…
オミクロン株流行下において、感染予防の観点から医療従事者に対する4回目接種を行うメリットは実際あったのか? イスラエルでのオミクロン株感染ピーク時に、3回目接種済と4回目接種済の医療従事者におけるブレークスルー感染率が比較された。イスラエル・C…
【ワシントン共同】新型コロナウイルスワクチンを4回接種した人は、3回の人に比べオミクロン株の感染リスクが4割減ったとの研究結果を、イスラエルのチームが2日、米医学誌に発表した。医療従事者3万人のデータを解析した。平均年齢は44歳。 利用した…
皮膚エリテマトーデス患者の治療において、血液樹状細胞抗原2(BDCA2)のヒト化モノクローナル抗体製剤litifilimabはプラセボと比較して、治療開始から16週間後の皮膚疾患活動性の改善効果が優れ、有害事象の発生状況は同程度であることが、米国・ペンシルベ…
Arcutis Biotherapeutics社は7月29日、12歳以上の間擦部位を含む尋常性乾癬治療薬として、同社のPDE-4阻害薬roflumilast0.3%クリーム(商品名ZORYVE)が米食品医薬品局(FDA)の承認を受けたと発表した。同社によれば、roflumilastクリームは尋常性乾癬の局…
食事からのナトリウム摂取量が多いとアトピー性皮膚炎リスクが高まる可能性が、米国研究皮膚科学会年次総会(SID 2022、5月18~21日、米ポートランド)で報告された。 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のMorgan Ye氏らは、1999~2000年、2001…
顔面のHゾーン(高リスクゾーン)以外の基底細胞がんの疑いで生検の適応がある患者598例を対象に、光干渉断層計(OCT)の使用で生検を回避できるかを無作為化非劣性試験で検討。被験者を無作為化によりOCT群とパンチ生検群に割り付けた。 その結果、治療12カ…
中等症~重症のアトピー性皮膚炎(AD)患者において、外用療法へのアブロシチニブ1日1回200mg併用はデュピルマブ併用と比較し、かゆみおよび皮膚症状の早期改善に優れており、忍容性は同様に良好であったことが、ドイツ・ハンブルク・エッペンドルフ大学医療…
厚生労働省は8月2日のプレスリリースで、KMバイオロジクスの天然痘ワクチン(一般名:乾燥細胞培養痘そうワクチン、販売名:乾燥細胞培養痘そうワクチンLC16「KMB」)に対し、サル痘予防の効能追加を承認したことを発表した。 本ワクチンのサル痘予防の効能…
研究の背景:波紋を呼ぶ「4回目接種効果なし」の報告 どうも、「4回目のワクチンは医療従事者には効かない」という意見を散見する。 根拠となっているのはNEJMに出たレターである。イスラエルからの報告で、ファイザーとモデルナのmRNAワクチン4回目の免疫原…
DOCK8エキソン上の遺伝子多型に注目、アトピー性皮膚炎患者の臨床検体を用いて検証 九州大学は7月16日、遺伝子DOCK8に注目することでアトピー性皮膚炎の発症および重症化に関わる機能的な遺伝子多型が存在することを発見したと発表した。この研究は、同大生…
米国食品医薬品局(FDA)は7月19日、成人および12歳以上の小児に対する尋常性白斑の色素沈着治療に、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬ルキソリチニブクリーム(商品名Opzelura、Incyte社)を承認した。 Opzeluraは、免疫不全がなく、従来の局所療法で十分にコン…
PNは結節と強い痒みをともなう慢性的な皮膚疾患、承認された治療薬はない 中外製薬株式会社は6月30日、同社が創製したヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体ネモリズマブの海外導出先であるガルデルマ社が6月22日に、結節性痒疹(PN: prurigo nodulari…